クリエイターの悩みを解決!「クリエイター200人祭り2018」に参加してきた

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どうも。ケンスです。僕はグラフィックデザイナーという職業なので所謂クリエイターという括りに入るのですが、意外と同じクリエイターと出会う機会がありません。

またそれなりに長くデザイナーとして仕事をしているのですが新たな刺激もほぼなく、こりゃいかんな〜どうにかせんとな〜と悩んでいました。

そんな時にたまたま見つけたのが「爆誕!3年後には最強のワイ 悩みを狙い撃ち!クリエイター200人祭り」というイベント。

どうやら悩めるクリエイターたちが200人集まってトークセッションや交流を通じて悩みや問題を共有し解決していこうというイベントとのこと。これはちょうど悩んでたとこ!って声が出そうなくらい自分にピッタリなイベントなのでは!?

ただこういうのってなんか怪しくないか!?とか一瞬斜に構えてしまったのですが、偶然とはいえ巡り会えたわけだし「行かない後悔より行く後悔」って大体の自己啓発本に書いてあるし。

ということで開催日の数日前だったのですがなんとか滑り込みで参加申し込みができたので行ってきました!結果としていい刺激になりました!

クリエイター200人祭りとは

「爆誕!3年後には最強のワイ 悩みを狙い撃ち!クリエイター200人祭り」(以下クリエイター祭り)は大阪で開催されるクリエイター向けのトーク・交流イベント。年1回の開催で今年で4回目の開催になります。4回もやってるとは。すみません全然知らなかった。

デザイナーやプログラマー、イラストレーター、ライターなどの様々なジャンルのクリエイターや、これからクリエイターになりたい人が参加していて今回は200人超の参加者。こんなにクリエイターが一堂に会するなんてなんかすごい。

「収入を上げたい」「転職したい」「独立したい」などの悩みに対して、すでにそれらを解決してきた「自分の一歩先を行く」クリエイターによるトークセッションから解決するためのヒントを得たり、同じ悩みを持つクリエイターと交流することで情報を共有できるイベントになっています。

イベント会場はJR大阪駅徒歩5分のブリーゼブリーゼ 7F 小ホール。時間は14:00〜18:00、その後18:20〜20:00でカフェ交流会があります。参加費は3,500円、カフェ交流会は別途1,500円。参加費、カフェ交流会参加費は事前にPeatixで決済するシステムです。

  • クリエイター多数決
  • 「自分の一歩先を行く」クリエイターによるトークセッション
  • 相談したいジャンルごとに交流できるジャンル別相談会
  • 希望者のみのカフェ交流会

イベントの内容はざっとこんな感じでした。ちなみに僕はカフェ交流会も含めて参加しました。

急遽参加を決めたこともあり、何の準備もできなかったしそんなに意気込んでいたわけではなかったのですが、とりあえずは「新たな刺激が欲しい」「同業者と知り合いたい」「仕事の獲得に繋がるアドバイスが欲しい」といった思いを持って参加しました。

クリエイター多数決

14:00にイベントスタート。まずはオープニングムービーから始まって司会者から開演の挨拶。

その後にまずは「クリエイター多数決」というコーナーに。これは前方にあるスクリーンに2択の問題が出て、当てはまる方を選択するというもの。

選択する方法は入場時にもらったイベントチラシのQRコードをスマホで読み込んで、そこから回答を選択。するとリアルタイムで集計され、すぐに結果が出ます。なんというハイテクなコーナー。

質問は全部で7問ありました。

  • Windows派?Mac派?
  • 個人で仕事を受けたことがある?ない?
  • なりたいのはマルチクリエイター?職人肌クリエイター?
  • 残業が60時間を超えたことがある?ない?
  • 年収360万以上?以下?
  • 貯蓄額100万円以上?以下?
  • 週7日働いて年収1,000万か週3日で年収200万かどっちになりたい?

なかなか際どい問題もあり、かなり楽しめました。ただ残業の問題は「60時間を超えたことがある」が44%、「ない」が56%となり、マジかよ!となりました。う、うらやましい。

まあ参加者はほぼフリーランスだったようで残業という概念がなく、この結果なのかもしれません。会社員クリエイターはもっと働かされている気がします……。

年収の問題も「360万以上」が27%、「360万以下」が73%でこれまたマジかよと。フリーランスの現実は厳しいのか……。とはいえ就業前の学生やこれからクリエイターを目指す若い人が多くいたと考えると当然と言えるかもしれませんね。

最後の問題は「週7日年収1,000万」が39%、「週3日年収200万」が61%。これは今の時代っぽいなと。ライフスタイル優先思考が強いことの表れですね。

トークセッション

「自分の一歩先を行く」4人のクリエイターが、過去の悩みをどのように解決したのか、自らの経験に基づいて話をするトークセッション。4人ともフリーランスで、フリーになった経緯、悩みや苦労、またその解決方法などかなり濃い内容で気付きのある有意義な時間でした。

山本まゆさん(Webデザイナー)

営業職から職業訓練校を経て未経験でWebデザイナーになった山本まゆさん。20代。若い。若さと元々人が怖い性格だったとのことで壇上でも声が震えまくりでしたが、それが逆に親近感を抱きました。

人が怖い、そんな性格だったけど「喜びスパイラルを創る」という自分の軸を持つこと、その軸に沿って勇気を持って行動することの大事さを話してくれました。

谷町クダリさん(アニメ・漫画系イラストレーター)

テレビ、劇場、CMアニメのアニメーターとして6年間制作に携わった後、独学でデジタルイラストを学び、フリーのイラストレーターになった谷町クダリさん。

フリーイラストレーターとしてこの先はジリ貧だと感じ、何か自分のスキルを活かせるサービスを作れないかと考え「アニメ・漫画風似顔絵サービス」を始めます。

サービスのWebサイトを作り、そこから受注するぞ!と意気込むも半年経ってもサイトを作れず。その理由は3つの壁「著作権」「ビジネス戦略」「サイトのコンテンツ」が立ちはだかっていたから。

トークではこの3つの壁をどのように壊していったのかを詳しく話してくれました。ちなみに3つの壁は完全に「進撃の巨人」オマージュ。スクリーンに映されるスライドも進撃の巨人風で楽しく見ることができました。

個人的にめちゃめちゃ参考になったのが2つ目の壁「ビジネス戦略」。ユーザーへ与えられるベネフィットを考え、ターゲットを仮定。営業方法を絞り込んで、競合調査・分析から自らの「売り・強み」を割り出して、それを打ち出していく。クリエイターに欠けがちのビジネス思考をしっかりとお持ちだなと。ビジネス思考、めっちゃ大事だなと思いました。

ミナミシゲユキさん(ビデオグラファー)

20年間超絶ブラックな体質の業界で働いていてこの状態は良くないと思いつつも、コネもスキルもないとネガティブ思考に陥りここから抜け出すことはできないと思い込んでいたミナミさん。

他の業界の人と接触することで自分がいかにヤバい状況に身を置いているかに気付きます。ここで「動くリスクより動かないリスクの方がはるかに高い」と一大決心。人生を変えるために環境を変える決断をします。そこからSNSを始めたり交流会に参加したりと努力を重ねフリーランスに。

境遇が近すぎてめちゃめちゃ共感。シンクロ率ヤバかったです。「何よりも環境が重要」という話をされていて、環境が変われば思考が、行動が、最後には人生が変わると。最高に沁みる言葉。

また会社員時代は平凡なスキルとしか評価されなかったのに、フリーになってからは逆に仕事ができると評価されたという話が興味深かったです。

これ、ミナミさんのスキルが爆発的に上がったというよりは評価してもらえる土俵で戦えているということなんだと思います(失礼なことを言ってすみません)。ちゃんと戦えるところで戦う。大事なことだと思います。

あと「会社や組織にいたときの方が『個人』だった」という言葉も「わかりみ!!!」と強烈に刺さりました。僕も見積もりから請求書作成まで事務作業全部してます。会社員なのに。

やっぱり環境を変える勇気。これですよね結局。

高田久紀さん(グラフィックデザイナー・講師・キュレーター)

中学校の美術教師から28歳でグラフィックデザイナーに転身、経験を積むためブラックからホワイトまで様々なデザイン業を6年で8社ほど経験し、現在はフリーランス4年目になる高田久紀さん。

フリーランスとして仕事も増えて安定していましたが、伸び悩みを感じていたとのこと。もう1ステージ成長するためには何が必要か?ということをメインに話をされていました。

フリーランスは「プレイヤー」であると同時に「経営者」であること。経営者視点で自分という企業を発展させることが重要である。先ほどの谷町さんよりさらに突っ込んだビジネス思考の話が多く、めちゃめちゃ参考になりました。

売上の方程式として「売上=顧客数×サービス・商品の単価×リピーター」であるとし、フリーランスクリエイターの場合、売上アップには単価リピーターを増やすのがベスト。

単価アップには自分の価値の底上げリピーターを増やすにはクライアントをファン化すること。やりたいこと、得意なこと、実績を掛け合わせて個性を作ることが重要といった話でした。

4人のセッションの途中には5分ほどの短いトークセッションがあり、人物撮影専門のフォトグラファー新レイヤさん、Webデザイナーでありながらコワーキングスペースも経営する岡田大誠さんの壇上に上がっていました。この2人の話も面白かったです。

ジャンル別相談会

「フリーランス初級」「キャリアアップ」など会場を7つのジャンルに分け、参加者が好きなジャンルのエリアに行き、同じ悩みを持っている人同士で話し合ったり相談したりするコーナー。

ジャンルは以下の7つ。

  • フリーランス初級
  • フリーランス中級・上級
  • スキルアップクリエイター
  • キャリアアップ
  • 副業・収入アップ
  • 仕事獲得術
  • 働き方改善

どこへ行こうか迷った挙句「仕事獲得術」へ行きました。会場の一部の椅子の向きを変えて向かい合うようにして、8人のグループになるような席になっていました。その8人とスタッフの人が1人ついて、計9人で話し合う、というスタイル。

とりあえずグループで自己紹介をします。そこでわかったのですが、ほぼ皆さんイラストレーター。そして自分以外全員フリーランス。ヤ、ヤベえ……場違い感あるんちゃうの!?まあそこでめげても仕方ないのでああだこうだと話し合いました。

正直言うとこのコーナーはそこまで参考になるような話はなかったです。皆さんフリーランスで仕事を獲得したい、という悩みは共通なのですが具体的に何をすればいいのか?というところまでは至らず。悩み報告会みたいになってしまってただそれを聞くだけというか。またイラストレーターばかりなので若干境遇も違うのかなと。

そんな感じですが、でも話せてよかったです。職種は違えどクリエイターと接触できたのはめちゃめちゃ久しぶりで楽しかったですね。

カフェ交流会

イベント本編終了後、同じ場所で行われた交流会。立食スタイルの交流会で、サンドイッチとオレンジジュースを受け取り、会場に設置されたテーブルの好きな場所に行って自由に交流するコーナーです。

基本的には名刺交換から始まりその後色々と話をしていくのですが、最初の名刺交換がまあまあ緊張する!でもせっかく来たし頑張ってなるべく色んな人と話をしました。

ただここでも圧倒的にイラストレーターが多い!しかもフリーの!フリーのイラストレーターってそんなおるんや!?とちょっとびっくりしました。

次にWebデザイナー、エンジニアが多かったです。結局同業者には出会わず。そこを期待してただけに残念でした。もっと会場内を探せばいたのかもしれませんが。まあでも有意義な時間が過ごせたと思います!

参加した感想

開催日間際に滑り込みでしたが参加してよかったなと思います。特にトークセッションは「自分の一歩先を行く」というだけあって説得力のある内容で刺激を得ることができました。

ただその他のコーナーは自分が会社員のグラフィックデザイナー、またある程度の経験値があるというところでミスマッチを感じたのが正直な印象です。

また自分自身が現在は明確にフリーランスを目指しているわけではなく、逆に他の参加者はほぼフリーランスだったので、境遇の違いや意識の差があったように感じました。

あと今さらですがSNSは必須だということを痛感しました。今回急遽参加だったこともありクリエイターとして使っているSNSがなかったんですよね……。カフェ交流会でも皆さん名刺交換の後はTwitterでも繋がっているようでした。多分名刺交換だけじゃよっぽどじゃない限り連絡なんて来ない。

また自分が何者か?何ができる人なのか?ということがわかるようなポートフォリオも必要だなと。これも今回ありませんでした。

これから会社員を続けるのか、副業・複業といった働き方やフリーランスを目指すのか、色々考えるきっかけになりました。会社員といえど安泰じゃないし、会社に依存していて生きていける保証なんてありません。

個人的には「自分から発信すること」「ビジネス思考」「行動する勇気」といったところに感銘を受けました。刺激は受けまくりましたのであとはそれをどう糧にするか!頑張るしか〜!

今回のクリエイター祭り、来年の4月21日に東京での初開催も決定しています。どんどん規模が大きくなっていますね。大阪でもまた開催されるといいなあと思います。その時はちゃんと準備してリベンジしたい!

クリエイターはもちろん、これからクリエイターを目指す人に特におすすめしたいと思うイベントでした!

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