どうも。ケンスです。僕がもう15年以上前からずっと好きで聴き続けているスリーピースロックバンド、ACIDMAN(アシッドマン)。
静と動の対比が美しい楽曲、確かな演奏力に裏打ちされた壮大な世界観、生と死、生命や宇宙をテーマにした独自のメッセージなど、オンリーワンな魅力が満載のバンドです。
またバンドとしての佇まいが普通にカッコいい。男から見ても。特にギターボーカルの大木伸夫。ACIDMANにハマると憧れゆえにハットをやたらと買うようになる(諸説あり)のですが、僕ももちろん買ってしまいました。頭ひとつしかないのに。
そんなACIDMANの世界を堪能するのはやっぱりライブなんですよね。ライブバンドとしてのパフォーマンスも高く評価されています。ライブ本当にいいんです。マジ1回行ってほしい。
「曲が多すぎてどれを聴いたらいいかわからない」
そんな人に向けて、15年はACIDMANを聴いてきたであろう僕が「これだけ聴いておけば間違いないでしょ!」というACIDMANのライブ定番曲を紹介したいと思います。
CONTENTS
ACIDMANとは
ACIDMANは埼玉県出身のスリーピースロックバンド。
大木伸夫(Vo&G)、佐藤雅俊(b)、浦山一悟(dr)からなる“生命”、“宇宙”をテーマにした壮大な詩世界、様々なジャンルの音楽を取り込み、“静”と”動”を行き来する幅広いサウンドで3ピースの可能性を広げ続けるロックバンド。
高校時代にメンバーが出会い、1997年に当時四人組で結成。その後ボーカルが抜けて、現在のスリーピースになりました。2002年にメジャーデビュー。2017年には結成20周年を記念して初の主催フェスACIDMAN presents「SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI”」を開催しました。
結成20年を越え、オリジナルアルバム10枚以上、曲数にして100曲以上を発表していて、もはやベテランといっていいバンドです。
ロックバンドでありながらジャズやボサノバなど様々なジャンルのサウンドを取り入れた楽曲や、美しくもエモーショナルなヴォーカル、スリーピースとは思えない個々の高い演奏力が特徴です。
ACIDMANのライブ定番曲
アグレッシブで激しい曲でブチ上がるかと思えば、エモーショナルで壮大なロックバラードを聴かせてくれる。静と動の両面が味わえるのがACIDMANのライブです。
そんなACIDMANのライブの定番曲を紹介します。
ある証明
ACIDMAN不動のアンセム。ライブでの定番中の定番で9割9分やります。Dragon Ashの「Fantasista」くらいやる。
印象的なイントロからすぐにテンションが爆上がりすること間違いなし。タイトル通り、ACIDMAN流の決意表明のような曲で、終盤に演奏されることが多いです。
ライブ映えするのはもちろんですが、表面的な盛り上がりだけじゃない、心の奥底の熱い意志を奮い立たせてくれるような曲。最高に良いです。イントロでベースのサトマが拳を振り上げて煽る姿も見れます。
予習したいけど時間がない!とかどれを聴いたらええねん!という人はとりあえず「ある証明」さえ聴いておけばOK。
赤橙
インディーズ時代の名曲。メジャーデビュー直前にプレデビューシングルという位置付けで、「造花が笑う」「アレグロ」に続く第3弾としてリリースされました。
ACIDMAN史上、一番知名度のある曲ですね。一般的にもACIDMANと言えばこの曲、という人も多いと思います。僕もこの曲でACIDMANを知りました。
なんといっても美しすぎるメロディーとシャレオツ感すらあるアレンジが心地よすぎ。サビではフロアが一斉に飛び跳ねていい感じのグルーヴが溢れます。
ワンマンではあまりやらないかもですが、フェスなんかは知名度のある曲だけに比較的聴けるチャンスは多いと思います。
造花が笑う
ACIDMANの記念すべきメジャーデビューシングル。メジャーデビューアルバム「創」のリリース前に、プレデビューシングルという位置付けで発表されたのですが、まあ実質メジャーデビュー曲と言ってもいいでしょう。ファンじゃなくても知ってるという人、多いと思います。
ベースのイントロから始まる、初期の勢いを感じるアグレッシブな曲。ベースがゴリゴリ。ちょっとダークなイメージもありつつもカッコいい曲でライブでももちろん盛り上がります。
ライブの序盤で披露されることが多いような印象ですね。場をガッツリ掴むための曲というか。
FREE STAR
ACIDMAN中期を代表するミドルテンポの名曲。「ある照明」や「造花が笑う」のようなゴリゴリ激しい系とはまた違う良さがあります。
この曲はシングルではなく、アルバム収録のみの曲にもかかわらずライブ定番曲にまで昇り詰めためずらしいパターン。また2013年にACIDMANがそれまでの所属事務所から独立し、立ち上げた新事務所の名前も「FREE STAR」。メンバー的にも思い入れのある曲なんだと想像できます。
ACIDMAN的にはめずらしい、ポップで明るくキラキラしたイメージのある曲です。ライブではミラーボールが回る演出で、まさに音楽による宇宙空間を感じることができます。
新世界
2012年発表のシングル曲で疾走感溢れるロックチューン。2013年には同名のアルバムもリリースされています。
関西人的にはリリース当時「ん?新世界?串カツとか通天閣とかの?」というコテコテ関西色を思い浮かべてしまい、戸惑った曲でもあります。もう慣れたけど。
1曲の中で緩急があって、緩があるから急が引き立つ。逆もまた然り。全体的には疾走感があってテンションが上がる曲です。サビの「ウォーウォーウォーウォー」ってとこがたまらん。叫びたい。
Your Song
メジャーデビューアルバム「創」に収録されている曲。この曲も「FREE STAR」と同じく、アルバム曲でありながらライブの定番曲になっています。
全編英語詞でメロコア色の強いエモーショナルな曲。普通に良い曲でめちゃめちゃ盛り上がります。Cメロの「ここに立っているぞ」という歌詞と、どこまでも突き抜けるような勢いのメロディ。そこからのラストのサビ。マジでたまらん。フェスだとダイバーがよく飛んでいる曲でもあります。
この曲はアンコールの定番曲。結成20周年を記念した初の主催フェス「SAITAMA ROCK FESTIVAL “SAI”」でも最後を飾ったのが「Your Song」でした。随分前の曲ですが今も大事な曲として演奏されています。
ワンマンやフェス・イベントのトリでアンコールがありそうなら予習しておくといいと思います。
ALMA
ACIDMANの魅力が存分に詰まった壮大なロックバラード。2016年にリリースされたファン投票によって選曲されたベストアルバム「ACIDMAN 20th Anniversary Fans’ Best Selection Album“Your Song”」で1位に輝いた曲で、ファン人気の高い、最も愛されている1曲です。
生命、宇宙、平和といったおなじみのテーマに、これまであまり歌ってこなかった「愛」についても歌詞に盛り込まれていて、感動的な一曲になっています。
これぞACIDMAN!という曲ですね。ライブではその壮大さをリアルに感じて、宇宙のようなとんでもない空間にいるのかと思うほど。たまに目を閉じて聴き入ってしまいますからね。
ACIDMANは他のロックバンドと違い、ライブのラストはしっとりした曲を持ってくることが多く、この「ALMA」も大体ラストに演奏されます。最近は「世界が終わる夜」や「愛を両手に」の方が多い気がしますが、それでも普通に名曲なので聴いてみてください。
世界が終わる夜
「宇宙と生命」をテーマにした、これまた壮大なロックバラード。「終わるからこそ美しい」というACIDMANならではのメッセージが胸に響く名曲です。「世界が終わる夜であっても、また同じ場所で笑い合おう」。何というメッセージか。
命の終わり、世界の終わりがあるからこそ当たり前の日々の大切さに気づくことができる。もうずっとこういうことを歌っているACIDMANですが、この歌はなぜか特にグッときますね。
壮大なバンドサウンドとストリングスの融合がまたエモーショナルで聴き入ってしまいます。Cメロの高揚感がたまらなく好き。
この曲も「ALMA」と同じく大体ラストに聴くことができますね。頻度もそれなりに高いと思うので予習すべき曲だと思います。
愛を両手に
2017年にリリースされた、バンド結成20周年記念第2弾シングル。またバンド初の小林武史によるプロデュース作品というのもポイント。ちなみに第1弾が「最後の星」で第3弾が「ミレニアム」。
この曲はボーカル大木氏の祖母が亡くなったことをきっかけに作られた曲。タイトルに初めて「愛」という言葉が入っていて、人類愛的な愛、そして命のことを歌う1曲になっています。
ストリングスをフィーチャーしたアレンジでACIDMANらしさ全開ながら、より優しく深く、包み込まれるような音に、「幸せだったかい」と問いかけ、そうであって欲しいと願う歌詞がまた胸を締めつけます。
時の流れの中で寂しさや悲しみを感じながら、それでも日々の瞬間を幸せだと思って生きていくという決意。ACIDMAN史上、最もパーソナルな曲だからこそダイレクトに伝わってくるものがあります。ライブで聴き込むほどに沁みる曲です。
この曲もほぼラストに演奏されます。「ALMA」「世界が終わる夜」「愛を両手に」が三大ラスト曲なので押さえておくといいと思います。
MEMORIES
2017年にリリースされた11枚目のアルバム「Λ(ラムダ)」に収録の曲。今回紹介する曲で一番新しい曲です。
ミディアムテンポで爽快さのあるポップナンバー。シンプルで美しく、若々しさすら感じるメロディラインが印象的。シンプルながらもアレンジは練られていて、軽快さがありながらもバンドの歴史ゆえの深みのある、聴けば聴くほど沁みてくる曲ですね。
ポップな曲調とは裏腹に歌詞は「遠くへ消えていく」「失うことに慣れても生きていく」といった真逆の表現。そのギャップがより訴えてくるものがありますね。
また、これまでは難解な言葉が多かったのですが、あえてわかりやすい言葉を選んでいるというのも、より伝わってくるポイントになっています。
アルバム収録曲にもかかわらず、最近ではかなり演奏されている曲です。メンバーが気に入ってるのかも。ラストの直前に盛り上がるところで演奏されることが多いですね。
他にも素晴らしい曲がたくさんあります
これまで紹介した以外にも素晴らしい曲がたくさんあります。
「飛光」とか「アイソトープ」とか「リピート」とか「風、冴ゆる」とか「migration10 64」とか「季節の灯」とか「world symphony」とか「スロウレイン」とか「式日」とか「カタストロフ」とか「最後の星」とか「ミレニアム」とか。とか多すぎ。定番曲以外にも興味があればぜひ聴いてほしいです。
あとACIDMANの魅力のひとつにインスト曲があるんですよ。シングルのカップリングやアルバムにほぼ毎回1曲は収録されています。インスト曲だけのアルバムがあるくらいですからね。
ライブでも「インストゥルメンタルは好きですか?」と語りかけてからインスト曲を演奏することがあって、これがまたいい。オススメです。
予習してACIDMANのライブを楽しんでください
ACIDMANのライブの定番曲10曲を紹介しました。どの曲もライブで聴くとテンションが上がる素晴らしい曲たちなのでぜひ予習してライブを楽しんでください。
全部聴いてられん!時間ないわ!という人は「ある照明」さえ聴いておけばOKです。知ってる曲1曲もない、ってことはなくなるかと思います。
激しい曲も聴かせる曲も楽しめるのがACIDMANのライブ。テーマとしてはもうずっと同じことを歌っていて、その一貫したメッセージを毎回違った形で受け取ることができるのがライブなのかなと思っています。とにかくいいですよ、ACIDMANのライブ。
個人的にはもっと売れてもいいと思うバンドなんですけどねえ。隙のないバンドですよACIDMANは。この記事をきっかけにファンが増えるように祈っておきます。